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本ページでは、エレクタ製品に関連した学術論文を毎月ご紹介しています。また、その月に紹介された論文は「新着」というグループで確認できます。

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新着

imrt-vmat

“Feasibility of a robust and homogeneous volumetric modulated arc therapy based total body irradiation technique and analysis of dose rate using Elekta solutions.”

Jagadeesan, Surendran et al.
Medical dosimetry : official journal of the American Association of Medical Dosimetrists, S0958-3947(25)00040-8. 28 Jul. 2025, doi:10.1016/j.meddos.2025.06.003
Keyword: average-dose-rate, instantaneous-dose-rate, plan-robustness, total-body-irradiation-(tbi), volumetric-modulated-arc-therapy-(vmat)
本研究では、Elekta製品を用いたVMATによる全身照射(VMAT-TBI)を実施した9症例の線量分布および線量率の評価を行いました。処方線量の95%を受けた全PTVの平均体積は95.7±1.3%であり、homogeneity indexは0.16と良好な結果でした。肺・腎臓・心臓の平均線量はそれぞれ約7~8 Gyに抑えられました。縦方向5mmの位置ずれに対しても、肺平均線量およびPTV最大線量の変動はそれぞれ5%以内、12.5%以内と堅牢性が確認されました。2本のデュアルアークVMATビームを使用することにより、ビームオン時間が延長し、ユーザーがビーム線量率を制御することなく、平均肺線量率が20cGy/min未満になることを示しています。結論として、VMAT-TBIは均一性、堅牢性、正常臓器の保護に優れた治療手法であることとが示唆されました。
掲載日: 2025/08/12

unity

“HERMES: Randomised trial of 2-fraction or 5-fraction MRI-guided adaptive prostate radiotherapy.”

Cooper, Sian et al.
International journal of radiation oncology, biology, physics, S0360-3016(25)00476-6. 20 May. 2025,
doi:10.1016/j.ijrobp.2025.05.008
Keyword: 2-fraction, prostate-cancer, prostate-radiotherapy, sbrt, stereotactic-body-radiotherapy, ultrahypofractionated
本研究は、前立腺がん患者を対象に、UnityによるMRIガイド下定位放射線治療を2回分割で実施する治療法の安全性と実行可能性を、標準的な5回分割と比較した無作為化臨床試験です。両群ともに高い治療完遂率を示し、グレード3以上の早期有害事象の発生率には有意な差は認められませんでした。また、治療後のQoLや排尿・排便に関する患者報告アウトカムも両群で同等でした。これらの結果から、2回分割のMRIガイド下SBRTは、治療期間の短縮と患者負担の軽減を図りながらも、安全で効果的な治療法として有望であることが示唆されています。
掲載日: 2025/08/06

tps

“Evaluating Monaco 6.2.2 in complex radiotherapy across matched LINACs: improved MLC modelling and dose accuracy with virtual source model 2.0.”

Muñoz, Luis et al.
Physics in medicine and biology, 10.1088/1361-6560/adc8f7. 3 Apr. 2025
doi:10.1088/1361-6560/adc8f7
Keyword: characterisation, mlc, modelling, spine, srt
本研究では、Monaco TPSの新バージョンであるVirtual Source Model(VSM)2.0の性能を評価しています。VSM 2.0では、MLCやジョーの幾何学的設定が事前に固定化されており、より標準化されたビームモデルが提供されます。SRT症例(脊椎および頭蓋内)において、ビームマッチされた2台のリニアックで、既存のVSM 1.6(SRT最適化済)およびAGL 6MV FFFモデルと比較評価を行いました。高解像度検出器を用いたMLC特性、OPF、胸部ファントムでの電離箱測定、臨床症例の再計算により、VSM 2.0がMLCモデリングを改善していることが確認されました。1%、1 mm条件でのガンマパス率も向上しており、ビームモデルの一貫性と立ち上げの効率性の向上が示されています。
掲載日: 2025/08/05

unity

“Quality of Life and Toxicity in Patients With Pancreatic Ductal Adenocarcinoma Treated With Online Adaptive Stereotactic Magnetic Resonance Guided Radiation Therapy.”

Westerhoff, Jasmijn M et al.
International journal of radiation oncology, biology, physics vol. 122,3 (2025): 698-708.
doi:10.1016/j.ijrobp.2025.03.046
本研究では、Unityを用いた定位MR誘導放射線治療(MRgRT)を受けた、転移を有さない膵管腺がん患者における生活の質(QoL)と有害事象を評価しました。国際前向き観察研究MOMENTUMに登録された127名(8施設)の患者を対象に、治療後3・6・12か月にQoLと有害事象を追跡しました。機能的QoLスコアは治療後も安定しており、6か月時点では悪心・嘔吐(MD –10)や食欲不振(MD –14)において臨床的かつ統計的に有意な改善がみられました。Grade 3以上の急性および晩期有害事象はそれぞれ2例、1例と少数でした。以上より、MRgRTは膵がん患者に対してQOLを維持しつつ、毒性を最小限に抑えた有望な治療法であることが示されました。
掲載日: 2025/08/04

unity

“Rapid and efficient simulation-free radiotherapy: MR guided adaptive prostate radiotherapy on the MR-Linac using diagnostic MRI reference planning”

Chick, Joan, et al.
Radiotherapy and Oncology (2025): 111053.
DOI:10.1016/j.radonc.2025.111053
Keyword: diagnostic-mri, mr-linac, online-adaptive-radiotherapy, prostate-cancer, simulation-free-radiotherapy
本研究は、前立腺がんに対するMRリニアックを用いたオンライン適応放射線治療(MRL-oART)において、従来必要とされていたシミュレーション撮影を省略し、診断目的で取得されたMRIを用いて治療計画を行う新しいワークフローを提案・検証しています。HERMES試験の患者を対象に、診断用MRIから自動セグメンテーションによりリファレンス画像とストラクチャを生成し、臨床医の関与なしに治療計画を作成しました。得られた適応プランは従来の臨床プランと同等の線量分布を示し、全症例で臨床目標を達成しています。さらに、合成CTの線量計算精度も高く、γ解析(2mm/2%)で98.9%以上の一致率を達成しました。シミュレーション不要なこの手法は、治療開始までの期間短縮や医療リソースの効率化に大きく寄与する可能性があります。
掲載日: 2025/07/24