Gating

本ページでは、エレクタ製品に関連した学術論文を毎月ご紹介しています。

論文は、臨床的なトピックや物理的な観点から9つのグループに分けています。また、その月に紹介された論文は「新着」というグループで確認できます。
論文のKeywordも記載しており、ブラウザの検索機能(Ctrl+F)を使用して興味のある単語で検索いただけます。

Gating

"最新の5mmリーフの特徴と呼吸性移動対策に関して"

依田 潔(エレクタ株式会社)
Keyword: agility, symmetry
エレクタの5mmリーフMLCであるAgilityに関して概説しています。
掲載日: 2023/09/13

“SGRT-based DIBH radiotherapy practice for right-sided breast cancer combined with RNI: A retrospective study on dosimetry and setup accuracy”

Lai, Jianjun et al.
J Appl Clin Med Phys. vol.24 e13998 (2023):1-11
DOI:10.1002/acm2.13998
Keyword: dibh, radiotherapy, right-sided-breast-cancer, sgrt
この論文は、Sentinel/Catalystシステムを用いたSGRTに基づくDIBH(深呼吸保持)放射線治療を受けた右側乳癌患者の投与量と治療精度に関する後ろ向き研究です。結果としてDIBHは心臓と右冠動脈の線量を20%以上減少させ、肝臓の平均線量も減少しました。また呼吸ゲーティングのポイントの位置によって、呼吸保持の再現性と安定性に差があることが示されました。SGRTベースのDIBH放射線治療が、右側乳癌患者にとってOARの保護と、interfractions/intrafractionsの高い再現性・安定性を実現するため、高精度治療を確保するために普及させるべきであると示唆しています。
掲載日: 2023/09/13

“Correlation between the setting of gating window width and setup accuracy in left breast cancer radiotherapy based on deep inspiration breath hold”

Yucheng, Li et al.
J Appl Clin Med Phys e14116 (2023):1-7
DOI:10.1002/acm2.14116
Keyword: cone-beam-computed-tomography, deep-inspiration-breath-hold, gated-window-width, left-sidedbreast-cancer, precision-radiotherapy, setup-error
左乳癌放射線治療におけるDIBHのゲートウィンドウ幅の設定とセットアップ精度の関連性について調査している論文です。Catalystを使用して、3mmおよび4mmのゲートウィンドウ幅によるDIBHの設定誤差を調査しました。結果から、3mm幅のゲートウィンドウではセットアップ誤差が小さく、CTV-PTVマージンの最適化に寄与することが示唆されました。
掲載日: 2023/08/22

"Tumour motion analysis from planning to end of treatment course for a large cohort of peripheral lung SBRT targets."

Nielsen, Tine Bjørn et al.
Acta oncologica (Stockholm, Sweden) vol. 60,11 (2021): 1407-1412.
DOI: 10.1080/0284186X.2021.1949036
Keyword: 4dct, sbrt, tumor-motion
本論文は441名の肺SBRT(45Gy/3fr)が施行された患者を対象に、治療計画用に撮影された4DCTと治療時にXVIによって撮影された4D-CBCTを使用することで、呼吸運動の安定性を評価しています。計画時と初回の治療時の比較では、頭尾方向の腫瘍運動の差異は0.3±3.3 mmであり、良好な一致を示していることを報告しています。さらに治療初回と2 fractionおよび3 fraction目と比較すると、より腫瘍運動が類似していることが示されています。
掲載日: 2023/08/22

"Evaluation of additional treatment margins for compensating rotational random errors in linac-based single-isocenter stereotactic radiotherapy for multiple brain metastases"

Yasuhisa Yoshida, Maki Soyama and Rieko Azumi
Keyword: brain-metastases, random-errors, rotational-errors, stereotactic-radiotherapy, treatment-margin
複数の脳転移を治療するために単一アイソセンターの定位放射線治療を採用する場合、アイソセンターから離れた腫瘍について回転誤差を考慮する必要があります。この論文では、アイソセンターからの距離の関数としてマージンを定義しました。
掲載日: 2023/08/22

“Stability and reproducibility of 6013 deep inspiration breath-holds in left-sided breast cancer.”

Reitz, D et al.
Radiation oncology (London, England) vol. 15,1 121. 24 May. 2020
DOI: 10.1186/s13014-020-01572-w
Keyword: breast-cancer, dibh, inter-fraction, intra-breath-hold, optical-surface-scanner, reproducibility, stability, surface-guided-radiation-therapy
本論文では、Catalystを使用して左側乳がんに対してDIBHを施行した103人データを収集し、息止め中の安定性およびフラクション毎の息止めの再現性を遡及的に分析しています。 合計6013回のビームオンタイム中の息止めを分析した結果、著者らは良好な安定性および再現性を報告しており、臨床ルーチンで信頼性の高いDIBHを提供することができると述べています。
掲載日: 2023/08/22

"Lung tumor motion reproducibility for five patients who received four-fraction VMAT stereotactic ablative body radiotherapy under constrained breathing conditions: a preliminary study."

Nakagawa, Keiichi et al.
Journal of radiation research vol. 55,6 (2014): 1199-201.
DOI:10.1093/jrr/rru055
Keyword: sabr, vmat
横隔膜圧迫による抑制呼吸下の定位放射線治療における肺腫瘍の動きの再現性についての報告です。XVIの4DCBCT機能を使用して、治療前と治療中の肺腫瘍の軌跡が再現されました。著者らは、10mm以上の寸法を持つ典型的な肺腫瘍を考慮する場合、計画時と治療時の肺腫瘍の動きの再現性は臨床的に許容できると結論付けています。
掲載日: 2023/08/22

“Technical Note: Evaluation of the latency and the beam characteristics of a respiratory gating system using an Elekta linear accelerator and a respiratory indicator device, Abches.”

Saito, Masahide et al.
Medical physics vol. 45,1 (2018): 74-80.
doi: 10.1002/mp.12664
Keyword: delay-time, flatness, gated-radiotherapy, respiratory-motion, symmetry
ElektaリニアックとAbches呼吸モニタリング装置を使用して、呼吸ゲーティングシステムの性能を評価した論文です。著者らはオシロスコープを用いた遅延時間の測定方法を提案しています。さらに、呼吸インジケーターを組み込んだゲーティングシステムのビーム特性は、非ゲーティングビームに匹敵することが示されました。
掲載日: 2023/08/22

“Does gated beam delivery impact delivery accuracy on an Elekta linac?.”

Jermoumi, Mohammed et al.
Journal of applied clinical medical physics vol. 19,1 (2018)
Keyword: beam-delivery-accuracy, linac-gating-performance, respiratory-gating, vmat
自由呼吸下での呼吸同期照射では短いビームオンタイムで繰り返し照射されるため、低MUにおける線量精度が懸念されます。本論文では、Elektaリニアック(Synergy)の呼吸同期照射における低MUの線量精度を検証しています。臨床状況を想定した複数パターンのgating windowにおいて、VMAT SBRTプランを呼吸同期照射した際の線量分布と、同プランを非同期照射した際の線量分布を実測し比較しています。両者を比較した結果、幅広い臨床状況のgating windowで良好な一致を示していることから、著者らは呼吸同期照射でも正確な線量を照射できることを示しています。また線量精度を維持するために、タイトなgating windowを避ける必要があることを報告しています。
掲載日: 2023/08/22

“Implementation of respiratory‐gated VMAT on a Versa HD linear accelerator.”

Snyder, Jeffrey E., Ryan T. Flynn, and Daniel E. Hyer.
Journal of applied clinical medical physics 18.5 (2017): 152-161.
doi: 10.1002/acm2.12160
Keyword: anzai, elekta, gating, response-interface, vmat
この論文はVersaHDによる呼吸ゲートVMATを4つの項目(中心軸線量、プロファイル、ゲーティングのオン・オフ遅延、臨床患者planのパス率)で評価をしています。ガントリの速度が速い計画ではゲーティング有りのガンマパス率がゲーティング無しと比較して低下することが分かりました。ガントリの速度を低下させるために最大線量率を下げて検証した全ての計画は、3mm/3%で95%以上のパス率を超えることが報告されています。
掲載日: 2023/08/22

“Delivery efficiency of an Elekta linac under gated operation”

Cui, Guoqiang et al.
Journal of Applied Clinical Medical Physics,Vol.15, 5(2014):1-11
DOI:10.1120/jacmp.v15i5.4713
Keyword: beam-on-delay, delivery-efficiency, dosimetric-accuracy, respiratory-gating, volumetric-modulated-arc-therapy
この研究ではCatalystシステムによる放射線治療の効率を評価しています。ビームオン遅延の削減とdelivery効率の向上、線量精度に及ぼす影響を調査しました。Synergyに新しいゲーティングインターフェースを導入し、肺がんのVMATでゲートティング制御を行いました。最適なマシン設定では平均ビームオン遅延が0.22秒未満に減少し、γ解析は99.0%以上となっています。Elektaリニアックは高い線量精度を保持し、僅かなdelivery時間増加でゲーティングVMAT治療を実現できると結論付けています。
掲載日: 2023/07/27

“Characteristics of gated treatment using an optical surface imaging and gating system on an Elekta Linac”

Freislederer, Philipp et al.
Radiation Oncology vol.10,68 (2015):1-6
DOI:10.1002/acm2.14097
Keyword: catalyst, dosimetry, latency, respiratory-gating
この研究では、呼吸同期放射線治療でCatalyst™システムを使用した技術特性を調査しており、DIBHや自由呼吸下での治療の精度と正確性を確保することを目的としています。ゲーティングと非ゲーティングの線量差は、選択したゲーティングレベルのサイズが大きくなるにつれて減少し、臨床的に有用なゲーティングレベル(約30%)では、線量差は1%以下になりました。結論として、ゲーティング治療を実施する際には、ビームオン時間の遅延を事前に評価し、安定性を保つための定期的な品質保証が必要と述べられています。
掲載日: 2023/07/27